わたくしは江戸に下っても、慣れ親しんだ御所の習いを改めるつもりはない。
許婚との結婚がかなわなかったことに対する和宮のささやかな抵抗でしょうか。
天璋院篤姫(宮崎あおい)は皇室から降嫁する和宮(堀北真希)に遠慮し、最大限の敬意を払って、自分の居所を譲ることにします。調度品も全部新しいものに入れ替えたのは、心底和宮をおもんぱかってのことだと思います。
でも、和宮はそんな天璋院の気持ちなど知る由もなく、そもそも顔すらまだ合わせていない状況です。というか、徳川家茂(松田翔太)の顔すら知らないんですから、不思議な結婚ですね。
徳川家茂との初の対面直前の和宮の不安そうな表情がよかったですね。今日は堀北真希、ほとんどセリフらしいセリフがなかったけど、目や口元、ちょっとした表情の変化だけで演じ切っていました。すばらしいです。
京もそれにおとらずお寒いのでしたね。
と心配してもらったときのあの半信半疑の表情も、何とも言えずよかったです。鬼だと思っていた徳川家茂が意外と優しい気持ちを持った人であると自ら知ったのです。堀北真希を和宮役に抜擢したのは大正解ですね。
結局は、滝山(稲森いずみ)や観行院(若村麻由美)など周りの人間が嫁姑戦争を仕向けているような雰囲気すらあります。天璋院と和宮が2人で膝を交えて話す機会があれば、2人の関係も改善したのに・・・と思います。
いがみおうても、何一つええことはおこらぬ。
ともに仲良くやっていく道はないものか。
でも、天璋院の意向がすべて通るわけでないのが悲しいところ。新しい調度品、葵の紋はまさに武家の象徴でした。御所方は葵の紋を見た瞬間、怒りのスイッチが入ったようでした。
公家対武家、御所風対江戸風。相容れない両者ですが、ついに天璋院自らが立ち上がります。最後の天璋院の長ゼリフ。決まりましたね。
しかしながら、いかなる事情ともあろうとも、和宮様が徳川の人間となられるのは間違いのないこと。宮家も武家もありませぬ。嫁た以上は、その家のしきたりに従い、姑を母と立てるのが当然のことにございます。
宮様も相当なる覚悟の上で江戸にいらしたとお聞きしております。
かつては私もそうでございました。
私も和宮様も同様、徳川家を盛り立て子々孫々へと引き継いでいくのが役目にございます。女子が覚悟を決めたからには、ここからは一本道を歩んで行くのみにございます。
天璋院も和宮も強い女であることには違いないです。お互い出身は違えども、これからの時代を支えていく人間になっていくんでしょう。
キャスト:篤姫/天璋院(宮崎あおい)、和宮(堀北真希)、徳川家茂/慶福(松田翔太)、孝明天皇(東儀秀樹)、村岡(星由里子)、観行院(若村麻由美)、庭田嗣子(中村メイコ)、井伊直弼(中村梅雀)、幾島(松坂慶子)、滝山(稲森いずみ)、お志賀(鶴田真由)、本寿院(高畑淳子)、小松帯刀(瑛太)、西郷吉之助/隆盛(小澤征悦)、大久保正助/利通(原田泰造)
原作:宮尾登美子
脚本:田渕久美子
篤姫公式サイト: http://www3.nhk.or.jp/taiga/index.html
篤姫 第34回 視聴率: 26.4%